「合理的な人ほど、お客様を神様だと考えない」
少し前にこんな記事を読みました。
海外(カナダ)のローカルなカフェやスーパーマーケットで働いている私としては
いろいろと共感できるところがあります。
実際の海外(カナダ)での接客は…
〜カフェ編〜
●コーヒーの味がどうとかこうとか、小さいことでクレームを出して
無理な要求をしてくるお客にコーヒー代を返し
「お金返すから、店を出て行ってくれ」と客を店から追い出す。
●お客がカードマシーンの押しボタンを間違えて余分に支払ってしまったが
「あなたが確認してOKを押したのだから、返金はできない」と
オーナーと客がバトる。
(基本的にそのカフェで使えるギフトカードでの返金で対応はするがお金は返さない)
●必要であればお客にキレる
〜スーパーマーケット編〜
●ある男が「乗り物持ち込み禁止」という店のポリシーを破って
スケートを履いたまま入店し、マネージャーが注意したのに聞かなかったため
「お前には何も売らない」といって店を追い出した。
●バーコードがなくて値段が分からない商品があったら
お客に確認しに行ってもらう。
●お客が来ても雑談をやめない
●必要であればお客にキレる
と、かなりまぁナチュラルな対応というか
そもそも「カスタマーサービス」という概念が無いようにも感じます。
(きちんとしたバーやレストランに行くと別ですが)
日本に比べるとお客さんとの位置関係はかなりフラット。
お客を「お客様」と呼ぶこと自体が不自然。
日本人から見ると「カルチャーだな〜」と
軽く納得できるかもしれませんが、
持論、
「お客と店員は同等な関係」という前提には理由があります。
時に、強い態度をとらないと客に舐められて、無理な要求をされたり
足下をみてものを盗まれたり、店員を混乱させて合計金額より少なく支払われたり
というトラブルを生むことになるからです。
特にスーパーマーケットはいろんなお客が来る場所。
初めに注意されたのは
・客に笑顔を振りまくな(特に深夜)
・客に舐められるな
・客を信用するな
でした。
海外は日本のように平和ではありません。
すごく平和で住みやすいと言われているカナダでもこの現状。
笑顔を振り舞いて、いつもヘコヘコしていると
「コイツはいける」と思って、すぐに騙されます。
どこかで常に、危機を感知する察知機を持っていないと
トラブルになってしまうんですね。
ただ、
逆に言うと
「ナチュラルな接客」なだけに、心を許せる相手にはすごくフレンドリー。
・お得意さんは名前で呼ぶ 「ジョン」「クリスティーナ」など…
・お客さんとの雑談も大切にする
・お客さんの家族や親戚のことも気にする
どれも日本にはあまりないお客と店員との関係性ですよね。
心を開いた相手には「自分」として接し、
警戒すべき相手は警戒する。
ある意味、すごく自然な人としてのコミュニケーションの取り方です。
時には店員として「敢えて強く言うべきところは強く言う」
という対応も必要なので、強い口調で対応する時もありますが、
お客もそのことを理解していて、
初めはクレーム客だった人が、解決した後はお互い心を許し
今ではすごく良いお客として店員と仲良しなんてことも珍しくない。
日本の接客と海外の接客はどちらが「良い接客」か?
これは、私の意見としては
比べようがない。
そもそも日本の接客は
・お店の看板として最高のパフォーマンスを
・店の顔を傷つけられない
という意識が根本にある。
が、海外の接客はそんな概念ではなく
・お互いに良い関係をどうやって築けるか
・どうやってチップを多くもらえるか
というところが根本にあるので、それは対応も変わってくるはず。
日本の接客は、店員からすればそれなりにストレスもたまるけど
洗礼された接客はお客を感動させます。
多くの外国人が日本を好いてくれるのもひとつの理由。
個人的にはそんなプロフェッショナルに近い意識を持った日本の接客が好きだけど
接客する側にはストレスが溜まる…
バランスが難しいですね。
これが日本社会だし、日本のスタイルだから
変えた方が良いとは思わないけれど、
みんながみんな「店員として」「客として」でなく
「人間として」の対応ができれば、日本ももっと素敵な社会になるんじゃないかなぁ。
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