「ストロングになれ!!!!」
カナダのローカルなお店で働くと、よく言われる言葉です。
なぜかと言うと…
時には自分を強く見せないと、危ない目に遭うから。
カナダ(トロント)はとても平和といえどもクレイジーな人が多いので、
当然お客さんの中にも狂った人がいる。
そして平和といえども、店員の隙をみて盗みを企んだりする人がいる。
カナディアンスーパーマーケットの上司から
「客の90%は泥棒だと思って疑え!」と言われます。
(この上司自身も多少狂ってますが…w)
基本的に人を信じるタイプの私は、初めてこれを聞いたときかなりショックでしたが
3〜4ヶ月経つと納得しました。
実際にあった例をあげると、
スーパーマーケットで、あるお客がレジのスタッフにあれこれ質問をして
レジスタッフが気を取られてる間に他の仲間が物を盗んでいたり。
カフェで売られているクロワッサンを購入し、半分以上食べて
「これマズいから返金しろ!!!」と無理なクレームをつけてきたり。
要するに、日本のようなニコニコとした優し〜い接客をしていると
「コイツはいける」と舐められて、無理な要求をしてくる人が結構いるんです。
カナダではどこのお店に行っても(スーパー等)
基本はしかめっ面で接客してくる。
「ストロングになれ!」という理由を知って初めて
このしかめっ面の意味が分かった気がしました。
しかしチップがもらえるカフェやレストランは別なので、
「笑顔で感じのいい接客=チップのため」というのがこちらの感覚らしい。
たちの悪いホームレスもいる…。
以前精神科医に力を入れていたせいか、
トロントにはホームレスが本当に多いんです。
静かで何の害もないホームレスもいれば
どなり散らしながら道のど真ん中を歩くような狂った人もいます。
厄介なのは後者の方。
カフェやスーパーで働いていると何かしら買いにきて
静かに帰ってくれれば良いんですが…
中には何か気に入らないことがあれば怒鳴り散らしてくる人もいるんです。
そんな人に対しては、
ニコニコと親切な接客をしているとどんどん要求してくるので
しかめっ面で接客するのが一番!
たちの悪い客もいる…
スーパーに10代そこらの男が来て、
キットカットとジュースを会計すると
「は?このキットカット高いからキャンセルしてくんない?」
みたいなトーンで言ってきた。
初めにスキャンしたらキャンセルできない様になってるので
「キャンセルできません!!」と言ったら
「要らないからキャンセルして。$2しか持ってないし。」みたいな感じで言ってきたので
ちょっと強面の上司を呼んだら
「わかったよ、払うよ。」といってあっさり支払い。
ざっと$100くらいは持っていた…。
ムカーーーーーーー!!!!
ですよね。
アジア人女子舐めんなよ!って言う感じで。
しかめっ面接客しても女子は舐められます。
上司に対しても…
日本では
上司に従ってコツコツ働く=いい子=上司に気に入られて良くしてもらえる
という方程式があると思いますが、カナダは違う。
YESマンは損をする。
この一言に尽きます。
YES, YESと全て素直に従っているとどんどん要求が増えてくるし、
良い様に使われる。
一方、遅刻は当たり前、言われたことはしない、上司に盾を突くような人は
扱いにくいので多くを要求されない。
ローカルのお店では(飲食店等)マネジメント力ゼロの人がマネージャーになってたり
するので、ムチャクチャな要求をしてくることも多々。
全てにYESと従っていたら大変なことになります。
時には自分の意見をしっかりと主張することが、
上手くやって行く秘訣かも知れません。
私自身、日本では高級焼肉店でバイトをしたり
大手広告会社で営業をしたりと「接客」には厳しい目を持ってたので
カナダで接客を始めた当初は、現実を知ってショックでした…
上司の言うことを素直に聞かずに意見を言う。
時には自分を弁護する。(日本の様に全て”自責”にしていてはやられる)
日本で言う「良い接客」も時には裏目に出る…
「素直で謙虚でハードワーカーな自分」は、確実に失われつつあります。w
が、これが多文化の中で働くということ。
これもいい人生経験。
ある意味国際人の感覚を身につけながら、
上手く自分自身を形成していこうと思います。
コメントはまだありません